朝、コーヒーを淹れようと台所に立っていたら突然、便意が来ました。
それもかなり強いヤツが。
お湯だけでも沸かし終わってからと思ったのですが、
1秒ごとに便意がますます強くなってきます。
お湯が沸くのを待っていたら、排便が我慢できずに漏らしてしまいそうな勢い。
お尻の筋肉を閉めながらトイレに駆け込み、どうやらセーフ。
ふーっ、やれやれです。
わたし、しょっちゅう、こんな目に合っているのです。
何の前触れもなく、いきなりやってくる強烈な便意。
そして、3分どころか1分1秒を争ってトイレに走らなければならない状態。
じつは、こんな危ない状態になる人はけっこう多いようです。
時にはトイレに行くのが間に合わなくて漏らしてしまう場合もあります。
そして、漏らしてしまった場合、けっこう心が傷ついてしまいます。
恥ずかしながら、私にも経験があります。トホホ。
そこで、突然の便意が3分すら我慢できない状態は、いったい何なのか?
恥ずかしくて、あまり人に相談したくないこの悩み、改善できるのでしょうか?
いったい治るのでしょうか?
これからお話ししたいと思います。
便意が突然きて、排便が3分も我慢できないのは病気?
排便を自分の意志でコントロールできないという状態、漏らしてしまうのを便失禁と言います。
ですが、たとえぎりぎりセーフであろうと、
便を漏らさずにトイレに間に合うようにできるのであれば、
これは病気とは言えないでしょう。
でも、トイレに行かなきゃと感じてから、排便が3分程度も辛抱できずに、
しょっちゅう漏らしてしまうようであればこれはもう病気ですね。
正真正銘の便失禁です。
一刻一秒を争う切迫感のある便失禁を切迫性便失禁と言います。
以前は、私もこの切迫性便失禁で、時々便をお漏らしをしていたのですが、
今はもうお漏らししていません。
私が急に便意を感じるのは起床後20分くらいまでが多かったので、
その時間帯には、いつ便意が来ても大丈夫なように身構えていたんです。
私の場合、お腹が痛くなって排便したくなるというよりも
勝手に肛門が開いていくような感じでした。
肛門が広がっていくのを止められなかったのです!
それでお尻のあたりがムズムズし始めたら、すぐにトイレに向かうことにしました。
まだまだ大丈夫だと思って、食器を洗ったりしていてひどい目にあった経験がありましたから。
あとで汚れた下着を洗う羽目になってしまったのですね。
それ以来注意をしたおかげで切迫性便失禁をしなくて済むようになりました。
便失禁の原因と対策
便失禁が治るまで一番の手軽な対策は、便漏れ用シートですね↓
便失禁は自分の意識で分かっていて便が漏れるものと、自分が知らないうちに漏れてしまっているものがあります。
切迫性便失禁は自分で便意が分かっているのに、漏らしてしまうものですね。
漏出性便失禁(ろうしゅつせいべんしっきん)は、自分が知らないうちに便が漏れていて、
下着を脱いだ時に汚れを見つけたり、肛門に違和感を覚えたりして便が漏れていたことに気がつくという症状です。
便失禁の原因
・加齢によるもの
年齢を重ねることによって、肛門括約筋(肛門を締めている筋肉)の働きが悪くなったり、直腸の感覚が鈍くなって、便意を感じにくくなることが、
高齢者の漏出性便失禁の原因となっています。
・肛門括約筋の筋力低下
私が経験したような 切迫性便失禁の原因は、
肛門を締めている筋肉(内肛門括約筋)の機能低下によるものが一番多いです。
・過敏性腸症候群
腸の検査をしても特に異常がないのに、お腹が痛かったり不快感があったりして、下痢や便秘を繰り返す病気に、「過敏性腸症候群」がありますが、この病気も便失禁の原因になります。
・直腸が活発過ぎで、肛門括約筋がゆるい
本人の意思に反して直腸の収縮が起こり、便が漏れてしまうことがあります。
・直腸の活動が悪い
直腸の働きが鈍いと便が溜まりすぎて、漏れてしまう場合があります。
その他の便失禁の原因としては、
・下剤の乱用で排便が自分でコントロールできなくなっている
・手術やけがによって肛門括約筋が傷つき、括約筋の機能が低下している
・糖尿病、脳梗塞、認知症などの病気によって、便意の感覚が分かりにくくなっている
・出産時の会陰裂傷によって肛門括約筋の力が弱まり、出産後、切迫性便失禁になった
などがあります。
便失禁を治す・改善するために
まず、切迫性便失禁をしていた私がどんな方法で治ったかということをお話しします。
・食生活を改善
私はもともと便が柔らかく、ゆるい状態だったので、
食事では野菜や海草類・きのこなど食物繊維を多く含むものを摂ることを心がけました。
コーヒーも大好き1日に5杯ほど飲んでいたのですが、カフェインの摂りすぎは切迫性便失禁を招く可能性があると聞きましたので、1日に2杯までにし、飲みすぎないようにしました。
・決まった時間に排便する習慣をつける
私は、たいてい午前中に急に便意が襲ってくるので、起きて口をすすいだ後、水を一杯飲むことにしました。すると、水を飲んだ後10分位で便意がやってくるようになりました。
そして、すごいことに気が付きました!
立った姿勢で数分いると、便意がやってくるのです。イスなどに座っているよりも早く便意がやってきます。引力が腸を刺激するせいでしょうかね。
水を飲んだ後、立って軽作業をしていると5~6分で、自然に便意がやってくるようになったのです。
やりました!決まった時間に排便するために、ぜひ、参考にしてください!
それで、排便したくなる時間帯が狭まり、ほぼ一定の時間にトイレに行くことができるようになりました。いつ急に便意が来るのか心配しなくてよくなったので、これが一番うれしかったです。
・適度に体を動かす
ある程度の運動をしないと、腸に刺激がいかないので、腸の働きが悪くなります。便秘になったり下痢になったりします。私は毎日、ストレッチをやるように心がけています。
血圧も高かったので、血圧を下げる効果もあるといわれるゾンビ体操も行っています。これは室内でもできる簡単な運動ですのでお勧めです。
※ゾンビ体操とは
・外肛門括約筋を鍛える
肛門の括約筋は、自分の意識で締めることのできる外肛門括約筋と、無意識に肛門を締めている内肛門括約筋があるのですが、外肛門括約筋は自分でトレーニングすることによって鍛えることができます。
外肛門括約筋の力がアップすれば、排便を我慢できる時間が長くなるので、トイレに間に合わずに漏れてしまったということが少なくなります。
外肛門括約筋を鍛えるトレーニングには骨盤底筋体操があります。この体操は尿失禁にも効果がありますので、尿モレも気にしている方にはとても都合がいいですね。
<<骨盤底筋体操の方法>>
⑴ 5秒間肛門に力を入れて締める。そのあと、10秒間力をゆるめる。これを10回程度繰り返します。
⑵ その次は、できるだけ早い間隔で連続して肛門を10回ほど締めます。「キュッ、キュッ、キュッ、キュッ」という感じです。
⑶ さいごに、10秒間軽く肛門を締めて、次の10秒は肛門をゆるめます。これを10回程度繰り返します。
これを一日に5セット程度やると外肛門括約筋の筋トレになります。便失禁・尿失禁の改善に効果があるようです。
私も、トイレに間に合わないということがなくなりました。排便を我慢することのできる時間が伸びたのです。ぜひ、やってみてください。
※もっと簡単な骨盤底筋体操のやり方
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まとめ 便失禁は治ります!
3分すら排便を我慢できずに下着を度々汚して、情けないやら恥ずかしいやらで、人間としてのプライドがズタズタになっていた私でも、便失禁を治すことができました。
便失禁で悩んでいる方はまず、食生活を見直し、排便時間を一定になるよう工夫し、習慣づけてください。適度な運動も大切です。
食生活のリズムが特に大切なのですが、いつもと違った時間に食事や間食をするのは絶対に止めた方がいいです。これで、私もお腹がギューとなって、危うく失敗しそうになったことがあります。
また、外肛門括約筋を鍛えてお尻のしまりをよくする骨盤底筋体操もやってみてください。
それでも便失禁が改善しない・治らないという方も心配はいりません。
現在の便失禁の治療法は様々なものが用意されています。
薬によって、便の硬さを調整したり、腸粘膜が過剰に反応するのを抑えたり、手術により肛門括約筋を縫い合わせる方法まであります。
自分で改善しようと努力しても効果がない場合は、勇気をもって肛門科・胃腸科などの専門医のもとを訪れてくださいね。
これらのお医者さんは患者さんの悩み、苦しみをよく理解しています。やさしいですよ。