とっても不思議な生き物、プラナリアをご存知ですか?
平たいナメクジのような体をしているのですが、驚異的な再生能力を持っています。プラナリアは、もし体を3つに切られても、それぞれが2週間ほどで1個の個体になってしまうんです。つまり1匹が3匹になってしまうということ。
これがトカゲだと、自分で尻尾を切って逃げても、尻尾はまた生えてくるけど、切られた尻尾から胴体ができるなんてことはありませんから。プラナリアの再生能力、驚きですよね。
今回は、この不思議なプラナリアの生態や飼育方法など、プラナリアの謎を解明していこうと思います。
プラナリアとは
プラナリアとは、ウズムシの仲間の総称で、ナメクジを平たくしたような小さな生き物です。大きなものでも体長が2~3㎝ほどしかありません。
頭部に2つの目がついていて、ちょっと可愛くも見えます。もちろん、好みによりますが・・・。
川の上流など、水のきれいな場所に生息しています。そんな渓流の浅瀬で、小石を裏返すとプラナリアがくっ付いているのを見つけられます。
一番よく知られているのはナミウズムシという種類で、他にもミヤマウズムシ、カズメウズムシなど数多く種類が存在し、水中に住む種類のプラナリアもいれば、陸に住むプラナリアもいる、というように性質も異なります。
基本的にOOウズムシという名前の生き物は、まとめてプラナリアと呼んでいると思ってもらえたら良いです。大豆やインゲン豆といった個別の名称ではなく「豆」と一括りにして呼んでいるイメージです。
このプラナリア、実は驚くべき、とんでもない能力をもっています。なんと、身体を切っても、そこからそれぞれ再生してしまいます。不思議な生き物です。初めて見る人はびっくりすると思います。
※知らない方は以下の動画を見てみてください!
プラナリアの飼育方法
プラナリアは基本的に水の中で生活する生き物なので、たまに、買ってきた水草などにくっついていたプラナリアが熱帯魚などの水槽の中で増えたりすることがあります。
ただ、プラナリアを飼育するには、温度と水質に気をつけなければいけません。温度は10度~20度くらいが適温と言われています。プラナリアは25度以上の水温だと生きていけなくなってしまうのです。
プラナリアを飼育する水は、水道水をそのまま入れるのではなく、必ず汲み置きをし塩素を飛ばしたものを使いましょう。水槽に10cmほどの深さまで水を入れください。
きれいな水を好みますので、水槽の水の交換は1週間に2度くらいは行ないましょう。
また、日の当たらない場所のほうが良いので、直接日光が当たらないような場所に水槽を置いておく必要があります。
餌はアカムシやレバーなどが好きでイトミミズなども食べるので、ホームセンターなどで売っている乾燥アカムシ等を購入するか通販で買ってしまうのがおススメです。
餌をやりすぎて水質が悪化しないように気を付けてください。残った餌は取り除きましょう。
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注意すること
プラナリアは、毎日のように餌をあげてしまうと、すぐ増えてしまいます。そして基本的に寿命のようなものがなく半永久的に生き続けるので注意が必要です。
ですから、飼うときは最初から、他の魚などと一緒の水槽に入れないことをおススメします。もうこれ以上飼育できないとなった時には駆除しなければなりませんから。他の生物と同じ水槽では完全な駆除が難しいからです。
プラナリアしか入っていない水槽であれば、駆除は簡単です。
駆除方法は、
・濃度2パーセント以上の食塩水を水槽に入れて一晩置く。
・濃度0.02パーセントの漂白剤ハイターを水槽に入れて、1時間ほど置いておく。(水10Lに対してハイター原液2ccの割合です)
餌を与えた直後に、プラナリアの体を切ると自分の消化液で体が溶けてしまうことがあります。注意してください。
また、プラナリアはナメクジのような見た目ですし、ウネウネと動きます。好みが分かれますね。もしご家庭で飼いたいなと思ったとしても、家族の中にプラナリアのような生き物が苦手な人がいるのであれば、家での飼育は避けるべきでしょう。
飼っているプラナリアは逃がさないように注意してください。生態系への影響が心配されます。
まとめ 生き物は不思議
※プラナリアについてもっと知りたい!
プラナリアって何だろう? [ 宮崎武史 ] |
プラナリアは、その驚異的な再生能力のゆえに、学者たちの研究対象になっています。
この再生のメカニズムがやがて解明され、人間の臓器や四肢などに応用できれば素晴らしいですね。もし、失った器官や手足を再生することが可能になれば、どれだけ多くの人が救われることでしょう。
プラナリアの研究が人類の未来に役立つことを祈っています。
生き物って本当に不思議ですね。そして、プラナリアを知ることによって、生物や生物学にさらに興味を持ってもらえると嬉しいです。
小中学生の自由研究にもいいですね。
余談ですが、切った分だけ増える、といえば、私はポケットの中に入っている不思議なビスケットの唄を思い出してしまいます。ビスケットもプラナリアみたいに増えてくれればいいのですが、、、