口内炎ができると、痛いし、食べにくいし、不愉快ですよね。
大きな口内炎だと、口の中の違和感がひどくて、人と話すらしたくなくなります。
口内炎がしょっちゅう出来る人がいますね。
本当につらいと思います。
何とかできないようにする方法はないのでしょうか?
そんな嫌な口内炎ができる原因は色々あるのですが、
その一つがビタミン不足なのです。
ビタミンは、たんぱく質などのように直接体を作る訳ではありませんが、
体が正常に機能するように調整するのには欠かせない栄養素です。
ビタミンが不足すると、口内炎だけではなく、他にも体に様々な症状が出てきます。
そこで、今回は口内炎も含めて、体の不調とビタミンの関係を探っていきたいと思います。
ビタミンが不足すると、どんな病気や症状が起こるのかについてです。
ビタミンとは
ビタミンは、人間の体の正常な発育や細胞のスムーズな代謝に必要な栄養素です。
ビタミンのはごく微量でも体に作用しますが、ほとんど体内では作ることができないので、
肉や野菜などの食品として取る必要があります。
ビタミンは、水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンに分かれ、全部で13種類あります。
水溶性ビタミンは水によく溶けるのですが、油には溶けません。
多く摂っても汗や尿となって体外に排出されるので摂り過ぎの心配はありませんが、毎日一定の量を取らないといけません。
それに対して、脂溶性ビタミンは、油に溶けるのですが水には溶けません。
多く摂り過ぎた場合は、肝臓や脂肪細胞に蓄積されてしまうため、過剰摂取の心配があります。
脂溶性ビタミンは摂りすぎると体の不調につながることがあります。
ふつうに食べ物から脂溶性ビタミンを取っている場合は、まず過剰摂取になることはありませんが、 複数のサプリメントを飲んでいる場合は注意してくださいね。
撮り過ぎに注意したい脂溶性ビタミンは、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK。
では、13種類のビタミンを紹介します。
※水溶性ビタミンはピンクの背景色、脂溶性ビタミンはグリーンの背景色で表示しています。
・ビタミンA 粘膜を強くし、体の健康を維持するビタミン。免疫力を正常に保ち、抗酸化作用もある。
ビタミンAが多く含まれる食品 → ニンジン、卵黄、小松菜、ほうれん草、春菊、トウガラシ、ウナギ、うに、チーズ、バターなど。
・ビタミンB1 炭水化物をエネルギーに変えるために必要。脳の働きを良くし、疲労や倦怠感を予防するビタミン。
ビタミンB1が多く含まれる食品 → 大豆、玄米、しいたけ、ピーナッツ、豚肉、うなぎ、たらこなど。
・ビタミンB2 細胞の成長、再生に欠かせないビタミン。肌、爪、髪、粘膜を健康に育てる。
ビタミンB2が多く含まれる食品 → 豚・牛・鳥のレバー、納豆、卵、サバ、イワシ、どじょう、しじみ、うになど。
・ビタミンB6 たんぱく質の代謝、エネルギー代謝に必須のビタミン。
脳、神経、皮膚を健康に保つ。免疫力を上げる働きがある。
ビタミンB6が多く含まれる食品 → 卵、豚・牛・鳥のレバー、サケ、いわし、ヒラメ、まぐろ、くるみ、ピーナッツ、ピスタチオ、ヒマワリの種、バナナ、にんにく、唐辛子など。
・ビタミンB12 赤血球の生成と再生に関わるビタミン。貧血を予防する。末梢神経の修復にも効果がある。
ビタミンB12が多く含まれる食品 → 豚・牛・鳥のレバー、さんま、あさり、シジミ、イクラ、スジコ、牡蠣(かき)、ホタテなど
・パントテン酸 体内の化学物質を分解し、中毒を予防する。免疫力、自律神経の働きを高める。
パントテン酸が多く含まれる食品 → 豚・牛・鳥のレバー、豚ヒレ肉、からすみ、卵黄、納豆など
・ナイアシン 糖質、脂質の代謝を促進、エネルギーに変える。悪玉コレステロールを減少させる。血行を改善、心筋梗塞の再発を予防する。
ナイアシンが多く含まれる食品 → カツオ、まぐろ、サンマ、サバ、ブリ、豚・牛のレバー、卵、大豆、玄米、落花生など
・ビオチン 肌と髪を健やかに保つ。アトピー性皮膚炎の原因を減らしてくれる。
ビオチンが多く含まれる食品 → 落花生、アーモンド、クルミ、いりごま、大豆、納豆、豚・鶏のレバー、卵、牛乳など
・葉酸 細胞の分化やDNAの合成に作用する。胎児の健康維持には欠かせない。心臓発作およびがん予防にも効果があると考えられている。
葉酸が多く含まれる食品 → ほうれん草、枝豆、アスパラガス、ブロッコリー、納豆、甘栗、焼き海苔、きな粉など
・ビタミンC コラーゲンの生成に関わっている。毛細血管を丈夫に維持し、抗酸化作用により老化を遅らせる。
肌の美容にも欠かせないビタミンです。
ビタミンCが多く含まれる食品 → アセロラ、イチゴ、キウイ、レモン、ゆず、柿、ニガウリ、しいたけ、赤ピーマン、黄ピーマンなど
・ビタミンD 腸内でカルシウムの収集を良くし、骨の形成を促進する。丈夫な骨や歯に不可欠。
ビタミンDが多く含まれる食品 → きくら(乾燥)、干しシイタケ、しらす干し、イワシのみりん干し、煮干し、スジコ、紅鮭など
・ビタミンE 抗酸化作用があるので、体の資質を酸化から守り、細胞を健康に保つ。
ビタミンEが多く含まれる食品 → アーモンド、トウガラシ、抹茶、スジコ、ヒマワリ油、サフラワー油、マーガリン、落花生など
・ビタミンK カルシウムが骨になるのを助ける。血液を固めて出血を防ぐ役割がある。
ビタミンKが多く含まれる食品 → 納豆、モロヘイヤ、ほうれん草、小松菜、春菊、ニラ、パセリ、抹茶、海苔など
※食品だけですべてのビタミンを摂るのは大変です。
手軽にすべてのビタミンが摂れるのはうれしいですね!
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ビタミンが不足すると、どんな病気になる?
体は必要な量のビタミンが摂取できないと、ビタミン不足になり、様々な症状が出てきます。
ビタミン欠乏症ですね。
それぞれのビタミンが不足・欠乏すると、どんな症状が出やすいのか挙げてみます。
◆ビタミンAが不足すると
視覚・聴覚・嗅覚・味覚などの感覚異常、肌荒れ、不妊症、夜盲症
◆ビタミンB1が不足すると
脚気・むくみ・倦怠感
◆ビタミンB2の不足
口角炎・口内炎、粘膜の炎症
◆ビタミンB6の不足
貧血、脂漏性湿疹、口内炎、舌炎、皮膚炎
◆ビタミンB12の不足
貧血・倦怠感・動悸・息切れ・手足の麻痺
◆パントテン酸の不足
免疫力の低下・動脈硬化・足のしびれ・ストレスに弱くなる
◆ナイアシンの不足
ペラグラという皮膚炎
◆ビオチンの不足
疲労感・湿疹・抜け毛・白髪・食欲不振
◆葉酸の不足
悪性貧血・白髪・認知症・胎児に神経管閉鎖障害が起こる可能性が高くなる
◆ビタミンCの不足
壊血病・風邪などをひきやすくなる、
◆ビタミンDの不足
骨折しやすくなる・虫歯ができやすくなる・白内障
◆ビタミンEの不足
老化が進む・動脈硬化・冷え性・肩こり・肌トラブル
◆ビタミンKの不足
出血しやすくなる・骨粗しょう症
まとめ ビタミンを必要量摂るために
ビタミンが不足すると口内炎だけではなく、本当に色々な病気の原因になるのですね。
そして、やはりビタミンが不足する原因の多くは、食生活にあります。
近頃の世の中はみんな忙しいですから、手早く食べられるインスタント食品、冷凍食品、などを食べてしまいがちです。
ですが、インスタント食品、冷凍食品などを常食していると、どうしてもビタミン不足になりやすいです。
コンビニ弁当やスナック菓子をよく食べる、外食が多い、極端なダイエットをしている場合も要注意です。
加工されたものはビタミンが壊れているもの多いですから。
飲酒や喫煙や生活の中でのストレスもビタミンを多く消費させてしまうので、ビタミン不足に陥りやすいです。
以上のような食生活や習慣を改めて、できるだけ家で調理したもの、自然なものを栄養のバランスを考えて食べるようにするのがよいですね。
栄養バランスのついてはよく言われる「ま・ご・わ・や・さ・し・い」(孫はやさしい)と覚えておくといいですね。
◆ま→ まめのこと。つまり豆製品。大豆、豆腐など
◆ご→ ごまに代表されるような種実類(しゅじつるい)。固い殻や皮に包まれた食べられる果実や種のこと。ごま、アーモンド、カシューナッツ、ピスタチオ、ココナッツ、クルミ、マカダミアナッツ、ヒマワリの種、かぼちゃの種、松の実、栗、銀杏など。
◆わ→ わかめ。海藻類。わかめ、ひじき、こんぶ、海苔など。
◆や→ やさい。野菜です。ここでは葉野菜、根菜などのこと。キャベツだけとか、白菜だけ、ではなく、色々な色の野菜を食べるのがいいです。
◆さ→ さかな。魚。小魚や貝類も含めます。
◆し→ しいたけ。きのこ類のことですね。しいたけ、まつたけ、しめじ、まいたけ、えのきだけ、マッシュルームなど。
◆い→ いも。イモ類です。じゃがいも、サツマイモ、さといも、かぼちゃなど。
けっこう面倒ですが・・・。
ビタミン不足から病気にならないように、いつも健康でいたい方は、みんな食生活を大切に考えていますね。
食事だけではビタミンをしっかり摂れないと思われる方は、サプリメントなどを利用してもよいでしょう。