人の名前を覚えるのは得意でしょうか?
わたしは、結構苦手です。
しかも、覚えていたはずの名前が思い出せないこともしばしば。
ここ数年、人に会うことが多くなり、人の名前を覚えなくてはならず悪戦苦闘をしていました。歳かな?とか、認知症の始まり?と考える時もありました。
しかし、ちょっとした方法で少しずつ覚えられるようになりました。
人の名前が思い出せないのはよくあること。
人によって、得手不得手はありますから。
人の顔や名前を覚えるのが得意な人。
また、筆者のように、人の顔や名前を覚えるのは苦手という方もいると思います。
現代人は、人の顔や名前を覚えるのが苦手なことが多いようです。
そこで今回は、人の名前などが思い出せなくて、認知症ではと心配している方のために、名前を記憶にとどめる方法・単なる物忘れと認知症の違いなどを探っていきたいと思います。
なぜ、人の名前が思い出せないのか?
人の名前が思い出せない原因のひとつ目は、世の中のIT化です。
パソコンやスマホなどは大抵の方が使っていると思いますが、電話番号や文章などを打ち込めば、機械が漢字変換までして保存し、自分では覚えなくて済んでしまいます。
こんなことから脳が色々な情報を記憶しなくてもよくなり、物忘れの要因になると考えられています。
人間の顔を認識するのは目です。目から入った情報を脳が記憶しますが、パソコンやスマートフォンを使えば、直接紙に名前を書くこともないので、「顔は分かるのに名前が思い出せない!」となってしまいます。
もう一つの原因は、その名前・人物に興味がない、ということです。
珍しい名前の方でしたらインパクトがあるので記憶に残りやすいのですが、名前が世間にありふれている名前だと、何となく忘れてしまいますよね。それは、自分では無意識ですが、その名前に興味を示していないので、忘れてしまうのです。
さらに、老化現象によっても人の名前は思い出せなくなります。
脳内にはシナプスという情報伝達部分が無数にあります。
簡単にいうと、若い時は、脳内のたくさんのタンスの中に情報を整理していて、一瞬のうちに必要な情報を取り出せます。すぐに思い出すことができるのです。
ところが、年を重ねるにつれて、シナプスが脳の情報のタンスから記憶を取り出すのが遅くなってしまうのです。
加齢により、情報を伝達するシナプス自体の数も減少するので、記憶力・認知能力は低下していくことになります。名前などは特に思い出しにくいのです。
人の名前を記憶に残す方法
では、人物の名前を忘れないで記憶に残す方法をご紹介いたします。
・声に出す
初めて出会った人でも、すごく個性的な方、はっきり特徴のある方なら、名前や顔を覚えるのは早いのです。
ですが、その人物にあまり特徴が見当たらない場合は、記憶に残りにくいですね。すぐに忘れてしまいます。
そんな時は、名前を声に出して覚えると記憶に残りやすいです。試験の暗記モノの勉強法のようですが・・・。
相手の顔を思い浮かべながら、名前を自分に言い聞かせるように声に出します。
小学校関係で□□小学校の○○さん、△△会社の○○課長などと声に出しています。(だいたい3回~5回くらい声に出します)
・名刺をもらったらメモ
初めて会う方から名刺をいただくことがありますね。
そんなときは、名刺をもらったら忘れないうちに、名刺にその人物の特徴やイメージする言葉を書き込みます。絵を描くのが好きであれば、簡単な似顔絵を書いておくのも良いですね。
・自分の中であだ名をつける
相手の特徴をつかんだら、名刺やメモ用紙などに、「切れ長の目・落ち着いた話し方・モデルの○○似」などと書いておくという方法もあります。
よく知られた有名人やアニメキャラクターなどの名前を使って、自分にその人物のイメージを明確に与えると、相手の顔や名前も覚えやすいですね。
認知症の場合の症状は
認知症の場合と加齢による物忘れとの違いについてご紹介いたします。
認知症の症状は「見当識障害」や「徘徊」「妄想」「幻覚」など色々ありますが、今回のお題は「物忘れ」についてなので、他の症状については、ここではお話ししないのでご了承くださいね。
昨日のご飯を食べた時のことを思い出せるか?
◆物忘れ・・・主食は思い出せるかと思います。
物忘れは、あと何を食べたかな?と一部が抜けるのです。
◆認知症・・・食べた事自体忘れてしまいます。食べた後に「ご飯まだ?」と聞いてくることがあります。
本人は食べたという自覚が無いので食事を出すとまた食べてしまいます。本人に任せると症状が進んでいる場合、お茶碗によそう、という行為を忘れて炊飯器から直接食べることがあります。
物忘れをしたことを分かっているか?
◆物忘れ・・・忘れたことを自分でも自覚できています。
◆認知症・・・忘れたことを自覚していません。自覚症状が無いのです。「えっ?そんなことしたかしら?」など記憶がすっぽりと抜けてしまいます。
生活はどうか?
◆物忘れ・・・日常生活で迷うことなく生活できます
◆認知症・・・毎日の生活で、考えなくてもできることができなくなります。
(例えば・・・自宅のトイレの場所が分からなくなる。自宅への道順が分からない。知人なのに相手の顔などが誰だか分からない。通帳など大事なものをしまった場所が分からないなど)
症状の進み方
◆物忘れ・・・症状はあまり進行しません。
◆認知症・・・日に日に物忘れが進みます。1~2年内に症状がかなり進みます。
認知症の場合、几帳面だった人が急に片づけが出来なくなったり、外に散歩に出ていつまでも帰ってこないなど、周りの人から見て「おかしいな?」と感じる行動が多くなります。
すぐに専門の医療機関に受診しましょう。
認知症の疑いがあって、行動がおかしいのに、それを認めない、見て見ぬふりをするということは絶対に止めましょう。介助や介護しなくてはいけない人が大変になる前に医師に相談してください。
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まとめ
認知症と物忘れの違いがお分かりいただけましたでしょうか?
物忘れが酷いからといって、すぐに「認知症」という訳ではありません。
物忘れが気になるのでしたら指先を動かす事をお勧めします。
指先を動かす作業は、脳を刺激して脳の機能を維持向上させますから。
例えば「書く」・・・日記など書いて一日の出来事を思い出しましょう。
書くことは、脳の情報のタンスから情報を出したりしまったりするので、脳が鍛えられます。
筆者も、昔より物忘れが増えて「あれ」「これ」などの言葉がよく出てくるようになってしまいました。上記にも述べた方法で少しずつですが、脳を鍛えることを心がけています。
他にも、子供達がドリルしている時、わたしも子供のドリルを一緒に解いたりします。(意外に面白いです)テレビなどのクイズ番組を見て答えを考えるのもいいですね。