「あーっ、今日も足がむくんで、パンパン!」
なんて思っていませんか?
1日の仕事が終わると、足がパンパンになり靴もきつく感じられることがありますよね。足が見事にむくんでいるのです。
女性に多いこの症状、むくみは足に水分が溜まっている状態です。ほとんどを毎日足がむくむという方もいると思います。
こんなに足がむくむのを放っておいて良いものなのでしょうか?
足がむくむ原因には色々ありますが、下肢静脈瘤という病気のサインである可能性もあります。足にうねうねとした血管が浮き出る、あの症状の病気です。
あまりなりたくないですよね。
そこで今回は、足のむくみと下肢静脈瘤について探っていきましょう。
足がむくむ理由
体の中で一番むくみやすいのは、どこだと思いますか?
顔ですか?
それとも手?
それは、足です。足は心臓から一番遠い位置にあり血液の流れが悪くなりやすく体の水分がたまりやすい場所なのです。(重力には勝てませんね。)
一般的に立ち仕事の方々が足のむくむことが多いのですが、デスクワークの人も足がむくみます。
どちらも、足の血液、リンパ液や水分などの循環が悪くなり、細胞の隙間に水分が留まるからなのです。
疲れや睡眠不足などがあるとき、夕方から夜にかけて、足のむくみが起きやすくなります。
中高年になると足の筋力の低下により、むくみが起きやすくなります
脚の筋肉は、血液を心臓に送り返す重要な役割をしています。(特にふくらはぎ)その筋肉が弱くなることで、血液循環が悪くなり足がむくむのです。
多くのむくみは一晩寝れば治ります。しかし、足のむくみが病気の初期症状の場合もあります。
その一つが下肢静脈瘤です。
下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)とは
※下肢静脈瘤について解説している動画↓
下肢静脈瘤とはなんでしょうか?
簡単に言ってしまうと足に青くうねうねしたり、ボコボコしたりと、血管が浮き出す病気です。
血液の循環には動脈と静脈があります。足先まで血液が流れるのを動脈、足先から心臓に帰っていくのが静脈です。
この静脈の中には「弁」がついていて、心臓に向かって血液が流れるときだけ、弁が開くようになっていて、血液が逆流しない仕組みになっています。
ところが、この静脈弁が何かの原因で機能しなくなると、静脈に血液が溜まるようになります。
この足の静脈に血液が溜まった状態が続くと、やがて静脈は太くなり、うねうねと曲がりくねって足の表面に浮き上がって見えるようになります。これが下肢静脈瘤です。
下肢というのは、脚全体のことです。股関節からつま先までのことですね。(ちなみに上肢というのは、手と腕のこと)
足の静脈に瘤(こぶ)のように血液が溜まるのです。
下肢静脈瘤は突然悪化したり生命を危険にさらすことはありません。
ですが、足がだるいとか、むくみが慢性的にあるということによって不快感が続き、生活が面白くないことになります。また見た目が気になりストレスやコンプレックスになることもあります。
ただし重症化することがまれにあり、皮膚が破れて潰瘍ができることもあります。こうなった場合は、早急に専門病院で診断を受けてください。
下肢静脈瘤は40歳以上の女性に多く見られます。男性にももちろん患者さんがいます。
2005年のデータでは40歳以上の8.6%(男性3.8%、女性11.3%)に下肢静脈瘤があります。患者数は推定1000万人以上です。
下肢静脈瘤という言葉の認知度は高くありませんが、とても身近な病気なのです。
下肢静脈瘤の症状には
・足の血管が浮き上がって見える
・ふくらはぎにだるさがある
・足がむずむずする
・足に不快感がある
・足がかゆい
・あしに湿疹が出る
・足に色素沈着が起こる
・足に潰瘍ができる
などがあります。
下肢静脈瘤になりやすい人
女性・家族に下肢静脈瘤の方がいる方、高齢者、出産した事がある方、肥満している方、便秘の方、立ち仕事をしている方、妊娠中の方は 下肢静脈瘤になりやすいです。
注意してください。
◆女性・高齢者
下肢静脈瘤の患者さんは女性に多く、年齢が高くなるほど増えていきます
家族に下肢静脈瘤の方がいる場合は特に注意しましょう。
遺伝性があるとも言われており、両親が下肢静脈瘤だった場合、その子供は90%の確率で発症するというデータもあります。
◆妊娠中の方
妊娠中はホルモンの影響で静脈が柔らかくなってしまっているので静脈弁も壊れやすくなっているため、静脈瘤になりやすいです。
◆出産したことのある方
2人に1人が発症するというデータもあります。
◆立ち仕事をしている方
1日中、立ったままであまり移動しない仕事をしている方は、足の筋肉が硬直したままなので発症しやすいです。
(例 販売員・調理師・美容師など)
1日10時間以上、直立したままの仕事の方は特に重症化しやすいので、マッサージなどをして対策を行いましょう。
下肢静脈瘤にならないために
ここからは、下肢静脈瘤の予防方法をご紹介したいと思います。
・適度な運動を生活の中に取り入れる
運動をすることで血流が良くなり、足の筋力が高まるので下肢静脈瘤の予防になります。あまり激しい運動ではなく、散歩や体操など軽い運動がおススメです。
毎日少しずつで構いません。気分転換にもなりますし、足の筋力も強くなります。
とにかく歩きましょう。
・ふくらはぎを鍛える
ふくらはぎの筋力が弱いと血液の流れが悪く、むくみや下肢静脈瘤になりやすいので、ふくらはぎの筋力を鍛えましょう。つま先立ちになったり、逆に椅子に座った時につま先だけを持ち上げる運動が効果的です。
・弾性ストッキングを着用する
下肢静脈瘤の予防や進行を防ぐのに弾性ストッキングが有効です。
弾性ストッキングは、足首から太ももまでの足の場所によって圧力を適度に変えることによって血行を良くしてくれます。
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・運動の後はマッサージをしてみましょう。
リンパを流すように優しく足のくるぶし辺りから、膝に向かって行います。
リンパを強い力で押したりすると逆効果になるので、優しくなでるように行ってくださいね。
両足10回程度です。膝を立てても伸ばしても構いません。リラックスしてできる時に行いました。
まとめ
足がいつもむくむ人は、下肢静脈瘤になる可能性があります。きれいな脚のためにも体全体の血行を良くし、足の筋肉を鍛えてみましょう。
下肢静脈瘤は、特にふくらはぎに出やすいので、ふくらはぎの筋力を鍛えると改善に効果があるようです。
足のむくみを放置しないで、簡単な体操をしたり、マッサージをしたり、弾性ストッキングを使ったり、頑張ってみましょう。