風邪やインフルエンザなどが流行する季節になると、盛んに「手洗い・うがいをしましょう」という言葉が聞かれますね。
でも残念なことに、手洗いやうがいは、正しい方法を知らないで行なっても十分な効果がありません。
特に手洗いは、しっかり行なわなければなりません。
水で手をちょっと濡らして、サッとタオルでふいただけで、手洗いをしたと思っていませんか?
見えている汚れが消えれば手を洗ったことにはなりますが、
風邪やインフルエンザなどの感染症を予防するためには軽く洗っただけでは効果は期待できませんね。
手には目に見えないばい菌がたくさん付いているからです。
そこで今回は、感染症を予防するための正しい手洗いの方法について探っていきたいと思います。
なぜ、手洗いが重要なのか
手洗いが重要なわけは、風邪やインフルエンザなどの感染症が、手を通じて体の中にウイルスが入ることが多いからです。
例えば、インフルエンザの流行時期には、多くの人が触る電車のつり革、エスカレーターの手すり、切符の自動販売機のボタンなど、色々な場所にウイルスが付着していることが考えられます。
そういう場所を触った手で食事などをすることで、 ウイルスが口から体の中に入ってくるのです。
ですから、手からのウイルスの侵入を防ぐために手洗いが重要なのです。
そして、手についたウイルスをそれ以上拡散させないためにも手洗いは効果的といえます。
会社や学校などからの帰宅後、すぐに手洗いをするのは、家庭にウイルスや細菌を持ち込まないために大切ですね。
じつは、手洗いには3種類の方法があります。
・日常的手洗い 日常生活で行なう石けんによる手洗い
・衛生的手洗い 病気感染予防のための手洗い 食べ物を扱う仕事、医療関係、福祉関係の仕事をする方に必要な手洗い方法です。
・手術時手洗い 手術中の感染予防のために医師・看護師が手術前に行なう、最も高度な水準の手洗い
今回の病気感染予防のための手洗いは、衛生的手洗いと呼ばれる方法ですね。
なんだか難しそうに聞こえますが・・・。
実際には難しいことはないのですが、ていねいにしっかりと手についている雑菌を落とすためには30秒くらいは手洗いをする必要があります。頑張ってみましょう。
衛生的手洗いの方法
衛生的手洗いの手順は以下の通りです。
衣服の袖を少し捲りあげておきます。1.手のひら、手の甲、手の指、手首を流水で濡らします。2.液体石鹸を適量手のひらに取ります。3.手のひらと手のひらをこすり合わせて泡立てます。
4.手の甲を反対の手のひらでこする。(これを両手共に行います)
5.両手の指を組む形にして指の間をこする。
6.親指を反対側の手で包み込むようにしてこする。(これを両手共に行います)
7.指先を揃えるようにして反対側の手のひらをこする。(これを両手共に行います)
8.よりていねいに行なう場合は爪ブラシを用いて、指先の爪の間も洗う。
9.手首まで反対側の手のひらと親指を使ってこする。(これを両手首共に行います)
10.流水でしっかりすすぐ。
11.ペーパータオルで水分をしっかり拭き取る。
12.そして、最後にアルコール消毒液で手指を消毒します。
手洗いで行なったように指先から手首まですべての部分に消毒液が行き渡るように注意して、
消毒液をすりこみます。
※アルコール消毒液
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これが正しい衛生的手洗いの方法です。
一見して手が汚れていないと、手洗いはどうしても雑になりがちですね。
ですが、手は生活で様々なものに触れるため、目には見えない多くの微生物や菌が付着しています。
せっけん液だけの日常の手洗いでも、手についた菌を減少させることはできますが、
病原菌の体への侵入予防には効果が高くありません。
アルコール消毒液を使った衛生的手洗いをしっかり行なうことで
通過菌と呼ばれる、手が接触したことなどによって一時的に手や指に付着した菌をほぼ除去することができます。
通過菌に対して、もともと皮膚のひだや皮脂腺などの深い場所に常にいる菌は、常在菌と呼ばれ、皮膚の乾燥を防いだり、 外から悪玉菌の侵入を阻止したりする役目を持っています。
手洗いが感染症を予防する
手洗いをする際、手のひらはていねいに洗う人が多いのですが、
指先や親指、指の間、手首などはいい加減になりがちです。
手のすべての部分に洗い残しがないように気をつけましょう。
手洗いの後、手をふくのは使い捨てのペーパータオルが一番ですが、普通のタオルを使うときは清潔なものを使ってください。
そして、石けんは固形のものではなく、ポンプタイプ式の液体せっけんを推奨します。ウイルスや細菌が手につかないからですね。
正しい方法でしっかりと手洗いをして、家族みんなが感染症にかからないようにしましょう。