もう少しで新しい年、という年末の大晦日。
あなたは年越しそばを食べますか?
もちろん毎年、大みそかには年越しそばを食べているよ!という方も多いのではないでしょうか。
自分でそばを打って食べるという方もいれば、カップ麺のそばを食べて代用するという方もいるでしょう。お蕎麦屋さんに届けてもらうという手もあります。
蕎麦屋さんも12月31日は超がつくほどの大忙し。お店もお客さんが次々にやってきますし、出前の予約も目いっぱい入っています。
みんな年越しそばを食べるためですね。
もう日本の風物詩ともいえる年越しそばですが、どうして大みそかにそばを食べるのでしょうね。
そして、年越しそばに乗っているえび天。何か意味があるのでしょうか。
他の具ではいけないのでしょうか。
今回は、年越しそばの由来や意味について探っていきたいと思います。
年越しそばの由来
2012年の調査によると、約57%の人が大みそかに年越しそばを食べているといいます。今や日本の文化として完全に定着していますね。
年越しそばの由来ですが、江戸時代には商売人の家で、月末にそばを食べる習慣がすでにあったようです。月末に食べるから三十日(みそか)そばと呼ばれていたのです。
これが大みそかに食べられる年越しそばの起源だと考えられています。
そしてなぜ、そばを食べるのかというと、諸説あります。
その中のひとつ。そばは、他の麺類と比べてすぐに切れてしまいやすいことから、そばを食べることで、その年の色々な悪い因縁・厄や苦労を断ち切るという意味があるという説。
新しい年を迎えるにあたって、それまでの悪いものはすべて捨て去ってしまいたいという感情の現れですね。
また、そばの麺が細く長いことから、そばを食べることで、良いことが長く続きますようにとの願いが込められているという説もあります。家族が末永く仲良く暮らせるようにとか、健康で長生きができますようにとか、ということです。
さらに、江戸の金細工師は、金を加工する際に散乱した金の破片をそば粉の団子を使って集めていたことから、そばはお金を集める象徴として縁起が良いからという説もあります。
ここでまた、疑問が浮かび上がってきます。
縁起物・ゲン担ぎとしてのそばには確かに色々と、もっともな意味合いがありますが、それだけでこれほど日本人の習慣として定着したのでしょうか。
じつは、そこには、そばが同じ麺類のうどんよりも栄養的に優れているという事実があります。
そばはビタミンや食物繊維が豊富で、おまけに脳卒中や高血圧などの予防効果もあるルチンが含まれています。またルチンは老化予防にも効果があります。健康の面でも美容の面でもそばは体にとても優しいのです。
こんな風に、そばの縁起物としての意味と、そばの実際の栄養効果が相まって、年に一度の大みそかには年越しそばを食べるのですね。去りゆく1年に区切りをつけ、迎える新しい年がより幸せなものになるように願いを込めて。
やっぱり年越しそばは、日本人らしい素晴らしい習慣です!
いつ食べるのか?
年越しそばは、いつ食べればよいのでしょうか?
普通に考えれば12月31日の夕飯として食べる。あるいは夕飯が済んだあと、除夜の鐘がなる前までが一般的ですよね。
もちろん年越しそばを食べるのは、夕方や夜でなくても良いのです。蕎麦屋さんにはお昼ご飯の時間帯も年越しそばを食べる人で行列ができているくらいですから。
除夜の鐘をききながら、今年1年を振り返りつつ、年越しそばを食べるというのも風情がありますよね。
つまり年越しそばは、実際にはいつ食べても構わないのです。
自分がこういう想い、意味で食べるというのを自覚していれば、それが年越しのそば、になりますよね。
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具はえび天を入れるのが正しいの?
年越しそばに、よく乗っているえび天。これはえびのように「腰が曲がるまで元気でいられますように」という願いを込めている訳ですね。
では、年越しそばの具はえび天でなくてはいけないのか?
何を乗せるのが正しいのか?
気になる方もいると思います。
お答えします。これも何でもいいというのが正解です。
年越しそば自体、縁起ものですから、縁起の良い意味付けさえできれば、そばのトッピングは何を乗せても大丈夫なのです。
油揚げを入れて、お稲荷さんに商売繁盛を祈願してもいいですし、卵の黄身は金色に通じるので、玉子を入れて縁起を担ぐこともできます。京都などでよく食べられるにしんそばも「二親(にしん)」から沢山の子供に恵まれるという縁起を担いでいます。
もちろん、お餅を入れるのも大いに結構です。餅はもともと縁起の良い食べ物、めでたい時に食べるものですから。
ネギも1年間の苦労をねぎらうという意味で立派に縁起物の役割を果たしていますね。
結局、年越しそばの具には何を入れても良いということです。
あなた流の面白い縁起を担いで、年越しそばを楽しいものにしてください。
まとめ
いかがだったでしょうか?
年越しそばに秘められた由来や意味・・・。
大みそかに1年を振り返りつつ、お口に美味しく、身体にとても良いそばを食べるという習慣。やはり日本人の知恵ですね。
年越しそばは、たとえこの1年にどんなことがあったとしても、来年こそは必ずより良い年にしようという前向きな意志が感じられる素敵な行事とも言えます。
今年も大みそかには、年越しそばに大好きな具をトッピングして、自分流に面白く縁起を担ぎ、嫌なことはすべて振り払って、新しい年に向けて決意を新たにしたいですね。