寒い冬、温かいお風呂と温かい飲み物が恋しい季節ですよね。
一日の疲れを取るのに温かいお風呂にゆっくり浸かって布団に入って休みたくなりますよね。
でも、お風呂に浸かると体がかゆくなる方はいませんか?
じつは、筆者はお風呂に入って温まると脚がかゆくなってしまいます。
この症状を「温熱じんましん」といいます。
子供の頃は、外から帰って、ストーブで温まっていたら手のひらが、ムズムズとかゆくなっていました。
しかし、30歳ごろからお風呂に浸かると、ムズムズと脚や太ももが、かゆくなるようになってしまいました。
私と同じように入浴すると、かゆみが出る方がいると思います。
「これはいったい何?」と心配されている方もいるでしょうね。
そこで今回は入浴すると体がかゆくなる今回はこの「温熱じんましん」について探っていきたいと思います。
肌が、かゆくなるのは何故?
じつは、肌がかゆくなる原因は、まだ詳しく分かっていません。
しかし、何をすれば肌がかゆくなるのかは分かっています。
・特定の物質と接触したとき。アレルギー性皮膚炎ですね。皮膚がある金属、洗剤、化粧品、化学物質などに触った時にかゆみが起こります。
・特定の虫に刺されたとき、皮膚にかゆみが出ます。蚊やブヨ、ノミなどですね。
・ストレス性皮膚炎では、ストレスによって体がかゆくなります。
・肌が乾燥してもかゆくなります。
・内臓に病気がある場合、例えば肝臓や腎臓に異常が起こっている場合も肌がかゆくなります。
原発性胆汁性肝硬変や肝臓がん、慢性腎不全、慢性糸球体腎炎などにかかっている可能性があります。これは怖いかゆみです。
一般的にかゆみが出るのは、かゆみの原因となるヒスタミンが大量に分泌されるからと言われています。
そして不思議なことに、かゆくなる場所は、自分の手でかける部分に限られています。胃の中や腸がかゆいというのは聞いたことがないと思います。
手の届く範囲でかゆみが起こるのです。かけない場所が猛烈にかゆくなったらとんでもない苦痛ですからね。
温熱じんましんとは?
お風呂に入ると皮膚の温度が上がり血行が良くなって、かゆみの元となるヒスタミンが大量に分泌されるので体がかゆくなります。
体を温めるとかゆくなる人は温熱じんましんかもしれません。
じんましんというのは、肌の一部に、かゆみをもった赤みのある盛り上がりができ、時間がたつと消えてしまう症状のことです。
※じんましんの詳しい説明はこちらの動画で見ていただけます。
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温熱じんましんは、寒い場所、気温の低い場所などから気温の高い場所に移動したときの温度差の刺激や、体が温かいものに触れることによって起きるじんましんです。
発症する温度としては40~50度くらいです。
初めは体の温まった場所にピリピリ感がある程度ですが、すぐに強いかゆみが現れます。掻くと肌を傷つけますし、かゆみのある場所が広がってしまいます。
できるだけ掻かずに、病院で抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬を処方していただきましょう。
温熱じんましんが起こりやすいのはどんな時
温熱じんましんは、主に冬に起こりやすいです。かゆくなる場所は手・脚・太もも・背中・腹部など。
こんな時に温熱じんましんが起こり、かゆみが出ます。
・カイロやこたつなどの使用で、体の一部が急速に温まった時
・暖房器具の温かな風が体に当たった時
・温かい飲み物を飲んだ時
・運動によって体が急に温まった時
・寒い場所から急に暖かい室内に移動した時
・冷えた体のままで、急に熱いお風呂に入った時
冷え性の方は血行が悪いため、じんましんが発症しやすいとも言われています。
ですから、冷え性が改善したら温熱じんましんが出なくなることもあります。
温熱じんましんが出ないようにするには?
温熱じんましんは、冷えた体や乾燥した肌が急に温まる刺激で起こります。ですから、急に体が温まる状況を作らないこと、肌が乾燥しないように心がけことで、温熱じんましんのかゆみに苦しむのを予防できます。
・暖房器具の暖かい風が体に直接当たらないようにする
・入浴はあまり熱いお湯に入らない。ぬるめのお湯でゆっくりと体を温める
・カイロ、こたつなど、直接体を温める器具の使用を控える
・肌の保湿を常に心がける
・部屋への移動は極端な温度差を避ける(冷え切った体を急激に温めない)
温熱じんましんとよく似た症状で間違えやすいのが、
「コリン性じんましん」です。
コリン性じんましんとは
コリン性じんましんは入浴や運動をして汗をかいた時に出るじんましんです。こちらは冬に出やすい温熱じんましんと違って夏場に多いのが特徴です。コリン性じんましんの原因は汗による刺激です。
温熱じんましんとコリン性じんましんの見分け方は、
暑いとき、汗をかいてかゆくなるのが「コリン性じんましん」で、
急に体が温められて、発症するのが「温熱じんましん」ということです。
コリン性じんましんを予防するためには、
吸湿性の良い肌着や制汗剤を使うのもいいです。・汗の出る辛い食べ物や熱い飲み物などを避ける。・入浴では体を温めないようにぬるめのシャワーを浴びる。
まとめ
じんましんには、温熱じんましん以外にも色々な種類があり、体が温まると、他のじんましんでも症状が重くなることが多いです。
ですから、自分が温熱じんましんだと思っていても、別のじんましんやアレルギーの可能性もあります。
時間がたってもポツポツやかゆみが引かなかったり、あまりにも頻繁にかゆみが起きる場合は医療機関を受診してください。