眠たいときや面白くない話を聞いているときに、思わずあくびが出てしまうことがありますよね。
口はこれ以上開けられないくらい大きく開き、顔もくしゃくしゃになります。
あまり、人様に見せられる顔ではないです。
もちろん、あくびは重要な場面では厳禁です。就職の面接時・お見合いの際中(これは絶対にやめましょう)・会議中・授業中など・・・。
でも無意識に自然に出てしまうのが、あくびです。
しかも、あくびはうつりますよね。伝染するのです。なぜでしょうか?
考えれば、あくびは不思議なことだらけです。
あくびをすれば涙は出るし、手や足を伸ばしたくなりますし、隣にいる人が、つられてあくびをすることもあります。
また、あくびは病気が原因になっていることもあると言います。どんな病気なのでしょうか?
今回は、あくびの不思議な色々な現象について探っていきましょう。
最後にちょっと面白い実験もしていますよ。お楽しみに!
あくびが出る理由
◆脳を活性化するため
あくびは、睡眠不足で眠たいときや退屈しているときに出ます。こんなときは頭がぼんやりしていて、あまりものを考えられないですよね。つまり、あくびは脳の活動が停滞気味のときに起こるのです。
人間は脳からの指令であらゆる作業を行なっています。脳の活動が停滞気味では困るのです。そこで、空気をたくさん吸い込み、新鮮な酸素をたっぷり脳に送り込む動作が取られます。これがあくびの出る、ひとつの理由です。
さらに、口が大きく開かれるのは顔の筋肉をストレッチして脳を刺激するためなのです。あくびと一緒に手足を目いっぱい伸ばす動作がおこるのも、その刺激を脳に伝えて脳を活性化させるためですね。
ちなみに、動物もあくびをしますが、猫が体を思いっきりそらせて、あくびをしているのをよく見かけますね。可愛いです。
◆緊張をほぐすため
また、あくびは極度に緊張する場面でも出ることがあります。
これから人前でスピーチをするとか、重要な商談をするなどという場合ですね。
精神的な大きなストレスよって体にも無意識に力が入り、呼吸も浅くなってしまっています。脳も酸欠気味になってきます。的確な判断や行動がとれなくなってしまいます。
そこでこの危機的な状況から脱出するために、あくびが出るわけです。
この時のあくびは脳に酸素を送り届けるとともに、極度な緊張をほぐす役割を担っているのですね。人間の体の素晴らしい仕組みです。
◆脳の温度を下げるため
脳は疲れてくると温度が上がり、記憶力や判断力が落ちてきます。そこで脳を適温に維持するために、あくびが出るという説があります。
あくびをすると新鮮な酸素を含んだ血液が脳に流入し、脳内にあった温度の高い血液が追い出されるので、脳の温度が下がると考えられているのです。
◆病気が原因のことも
特に睡眠不足でもないし、緊張するようなこともない。かといって、脳が疲れているほどの仕事もしていない。
なのに、やたらとあくびが出る。こんな時は、何かの病気があくびの原因になっていることがあります。
以下のような病気が潜んでいると、あくびがよく出ます。
片頭痛・貧血・糖尿病・睡眠時無呼吸症候群・脳梗塞など
どうもあくびが多すぎると感じたら、病院で診ていただきましょう。
※こちらの動画では、あくびの謎について分かりやすくまとめられています。
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なぜ、あくびは伝染するのか?
誰かがあくびをするのを見た途端、思わず自分もあくびをしてしまった。
そんな経験があるのではないでしょうか。
そうです。あくびは伝染します。あくびはうつるのです。
なぜ、あくびがうつるのか、その理由としては、感情が共有されるからだと言われています。
つまり、あくびを見た人が、あくびをした人と感情的に共感するのですね。
別の言い方をすれば、あくびをする人を見て、「あーっ、眠そうだなあ」と言葉で考えるというよりも、あくびが出している、その雰囲気や波長に同調してしまい、自分もつられて、あくびをしてしまうのです。
ですから、全くの赤の他人よりも、親しい間柄の人同士で起こりやすいです。仲の良い友達や家族・恋人などのあくびは特に伝染しやすいです。
もちろん、全く知らない人のあくびでも、うつることはあります。だだし、あくびがうつる人は他人の波長やムードを素直に受け取れる感受性を持っている人に限られます。
あくびをすると、なぜ涙が出る?
あくびを無理に止めようとしているときは別ですが、思いっきりあくびをすると、たいてい大きく口を開けて顔の表情がスゴイことになっていますよね。
頬は上に持ち上がり、目の辺りはくしゃくしゃになっているかもしれませんね。あくびをするときは表情筋や咀嚼筋などの顔の筋肉をフル活動させているのです。
それで、大きく顔の筋肉を動かすことで、涙腺や涙脳という涙の器官が圧迫され、そこにある涙が押し出されてくるという訳です。
あくびは止めることができるの?
あくびを止める方法はあるのでしょうか。はい。すでに始まったあくびは、無理に止めてもすぐにまたしたくなります。そして、たいていもっと大きなあくびが出てしまいます。
でも、もうすぐ、あくびが出るかもしれない、というときには(まだあくびが出ていないときには)、あくびを防ぐ方法があります。
・深呼吸をする
あくびが出るのは脳に酸素を送るためですから、たっぷりの酸素を脳に送り届ければよいわけですね。深呼吸をするとあくびを未然に防ぐことができます。
・ストレッチをする
緊張しているときにもあくびが出ますから、緊張を解くためにストレッチや軽い体操をしてみましょう。特に、硬くなりやすい肩や首などの筋肉をストレッチすると、緊張がほぐれ、あくびが出なくなりますよ。
・あくびを止める簡単な裏ワザ
もう今にもあくびが出そうという緊急事態発生時は、口を閉じたまま、下唇を上の歯で噛んでみてください。その少し痛い刺激が脳に伝わり脳を活性化するので、あくびが抑えられます。
その時、鼻で大きく呼吸をすれば、脳に新鮮な空気が沢山送り込まれるのでさらに効果的ですよ。
※しかし、やっぱり基本的なあくびの予防法は、
熟睡して脳の疲れを取ることですね。
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最後に 【実験】自分であくびを誘発できるのか?
あくびがムードや波長で伝染する、うつるものであるのなら、自分でも、あくびを誘発することができるのではと思いつきました。
それで、ちょっと実験をしてみました。どうなったと思いますか?
実験の結果は、成功!
「あくびは、自分で誘発することができる」のです。
◆筆者が行なった、あくびを自分で誘発する方法
① まず、背もたれのある椅子に腰を掛けます。
② 目を半分閉じ、「なんか疲れたなあ」と思いながら、あくびの時のけだるさをイメージします。
③ それから、背もたれにもたれかかり、両手を上にあげ、伸びをしながら、目を閉じ、ゆっくりと大きく口を開けつつ、喉の奥の方から空気を取り入れてください。
ジュースを飲むように口先で空気を吸うのではありません。喉の奥を開いて自然に空気が入ってくる感じです。
あくびを自分で誘発するためのコツは、いつもの自分のあくびの雰囲気に浸ることです。
いかがでしたか?上手にあくびを誘発できたでしょうか?
あくびは、脳を活性化させたり、緊張をほぐすための体の反応ですが、この実験で、あくびがイメージや感受性とも深く結びついているということが分かったのではないでしょうか。
この記事を読んでいる最中にあくびをした方がいるかもしれません。そんなあなたは感受性の豊かな方です。
あくびの不思議な謎を追ってみました。